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KoKoCメールマガジン

KoKoCメールマガジンに関する、ご意見、ご感想をお待ちしております。


   KoKoCメールマガジン   Vol.24
Date: 2009-11-21 (Sat)
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        KoKoCメールマガジン   Vol.24
          2009年 11月 21日  
        mailto:machi_san07@yahoo.co.jp
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 ■ KoKoCの山ほどある話
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         「ことば以前」

 来日後わずか数日の女性との一瞬のできごとでした。

お国料理のレストランの厨房は、ランチタイムで殺気立っていました。
ボランティアとはいえ、私も料理の盛り付けに必死。
背伸びして、棚の上に積んだサラダ用のお皿に左手を伸ばした瞬間、
「あっ、熱すぎる!」と思わず手が止まりました。
食洗器から出したばかりのお皿が、一番上に載っていたのです。
右手に握った箸で、そのお皿に入れるつもりの冷やしたトマトを掴んでいます。
一旦箸を置き、両手で下の冷たい皿を出すべきか?
「こんな立て込んだ時に、もう!」と苛立ってしまい、一瞬このままトマトを載せて出そうかと思った時でした。
 上の皿がスーッと持ち上げられ、下の冷えた皿が差し出されました。
目を上げると、技能ビザで入国したばかりのコックさんがうなずいています。
やれやれ、とんだサラダを出すところでした。

 ぱっと通じる日本語は、まだ「取り皿」だけ。
「あなた」も「食べる」も、メモがなければいちいち身振りで伝えるしかありません。
おまけに、お国とはちがうメニューの数々。
生野菜を食べる習慣はないそうで、初めてサラダを見た時はビックリしていました。
その彼女が、慌ただしい厨房の中、メインシェフとして他のスタッフの動きに気を配りピンチを救ってくれたのです。

 もしも気の利かない若いバイトさんが相手だったら・・・
「お皿、下の取って!」
「なぜ?」
「熱いから!」
「別にいいじゃん」なんて、ばっちり日本語は通じるけど心が通じない、よくある場面になっていたかもしれません。

                      麓 眞知子

  堺ボランティア日本語教師養成講座
Date: 2008-01-09 (Wed)
 国際交流クラブKoKoCでは、文化庁の「生活者としての外国人」に対する日本語教育事業(ボランティアを対象とした実践的長期研修)の委嘱を受け、以下の日程で「堺ボランティア日本語教師養成講座」を企画運営いたします。受講申込は終了いたしましたが、日程により受講していただける回もありますので、参加ご希望のかたは下記まで直接ご連絡下さい。キャンセル待ちの場合もございますのでご了承くださいますように。
machi_san07@yahoo.co.jp


講座日程
  
日  程 講  師
11月16日(金)9:30〜12:30 関西国際センター三浦多佳史先生 外国語としての日本語教育
11月30日(金)9:30〜12:30 関西国際センター熊野 七絵先生 初級からの日本語スピーチ
12月4日(火)9:30〜12:30 大阪YWCA伊東 和子先生 初級文法とその指導法
12月11日(火)9:30〜12:30 大阪YWCA伊東 和子先生 助詞と副詞、外来語の指導法
12月17日(月)13:00〜16:00 関西国際センター中島 透先生 日本語教育と異文化間コミュニケーション
1月15日(火)9:30〜12:30 大阪YWCA伊東 和子先生 中上級者の指導
1月22日(火)9:30〜12:30 大阪府立大学張 麟声先生 中国語話者の日本語教育
1月25日(金)9:30〜12:30 関西国際センター野畑 理佳先生 日本語の発音と文字の指導法
2月5日(火)9:30〜12:30 大阪YWCA安田 乙世先生 教室活動〜話す力・聞く力をのばすには
2月12日(火)9:30〜12:30 大阪YWCA安田 乙世先生 教室活動〜読む力をのばすには
2月22日(金)9:30〜12:30 大阪府立大学野田 尚史先生 コミュニケーションのための日本語教材
 
時間:午前9:30〜12:30
講義9:30〜12:00
質問時間12:00〜12:30  (12月17日は13:00〜16:00)
場所:じばしん(中百舌鳥)セミナー室1(本館4階)
(1月22日は会議室3)


  募金活動のご報告
Date: 2007-08-12 (Sun)
平成19年8月9日

「新潟中越沖地震復興支援のための募金活動」
ご協力していただいた皆様へ
大阪府立大学
留学生総会 王 斐



謹啓

残炎の候、ますます御健勝のこととお慶び申し上げます。

この度はご多忙の中を私たち留学生総会が主催した義援金募集活動のためにご媒酎の労を賜り、真に有り難うございました。厚くお礼申し上げます。

 皆様のご協力のおかけで、8月5日(日)に募金活動を円満に終えることができました。約100名以上の方から83,477円の義援金を寄せられました。皆様から寄せられた義援金は8月6日(月)に日赤大阪府支部の泉事務局長に手渡しました。

8月7日(月)読売新聞に復興支援のための義援金募集活動をニュースとして取上げていただきました。今回の募金活動を通して、これから多くの留学生をボランティア活動及び国際交流に関心を寄せられればと思っております、今後ともご協力お願い申し上げます。

 また、募金箱を設置させていただいた大阪府立大学学生課、大阪府立大学生協食堂、国際交流クラブKoKoC、大阪府堺留学生会館オリオン寮、大阪産業大学国際交流課、桃山学院大学国際センター、堺新事業創造センターに厚くお礼申し上げます。
 
最後に、皆様のご発展を心からお祈り申し上げ、お礼のご挨拶とさせていただきます。今後ともご指導、ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

                          敬具

新潟中越沖地震義援金集金金額(内訳)

所属              金額 (円)
大阪府立大学学生課       19,000
大阪府立大学生協食堂     822+10ドル
国際交流クラブKoKoC     26,455
大阪府堺留学生会館オリオン寮 9,436
大阪産業大学国際交流課     21,600
桃山学院大学国際センター     2,264
堺新事業創造センター     2,743
   合計         83,477(82,320+10ドル)







  留学生の募金活動
Date: 2007-07-23 (Mon)
大阪府立大学の留学生総会が中心となりが、留学生たちが新潟沖地震の被災者のための募金活動をはじめました。

 すでに校内で募金活動を開始された学校や団体も多いと存じますが、留学生の思いをお伝えしたく、日ごろ留学生との交流にご理解を賜る多くの皆さまがたにお知らせ申しあげます。

 現在、堺市内や大阪府下の留学生の友人たちに呼びかけ、各大学の学生課などに募金箱を置かせてもらっています。募金期間は7月23日(月)から8月3日(金)で、義援金はすぐに日赤大阪府支部を通して被災者に届けられます。

 夏休みに入っても留学生の多くは実験や研究で大学をはなれることが難しく、現地でのボランティアに参加できません。けれども少しでも自分たちに出来ることはないかとの思いで実行委員会を立ち上げたそうです。以下は府大留学生総会からの留学生か関係者に向けた呼びかけの文章です。

 
 日本に在留している留学生の皆さんへ
      新潟中越沖地震のための義援金緊急募集

 7月16日10:13頃、新潟県上中越沖を震源とするM6.8・最大震度6強の地震が発生しました。この地震により、新潟県柏崎市・刈羽村を中心に多大な被害が出ています。
発生から一夜明けた17日、各地で道路や橋が崩壊し、土砂崩れが起きました。県内では住宅など1914棟(19日現在)が壊れ、自宅で住めなくなった被災者1万2483人(同)が112カ所の避難所での暮らしを余儀なくされています。19日の時点で10人死亡、1300人を越えた重軽傷者が出ています。今後一週間強い余震が続ける予想です。
実は新潟県では2004年10月の中越地震から、まだ3年も過ぎておらず、復興もまだ完全でないにもかかわらず、今回の被害に見舞われ、住民たちは苦しい生活を余儀なくされています。

日本に在留している私たち留学生は、日々日本の方から勉学や生活の面で、色々とお世話になっており、このような大変な時期こそ、被害者が災害を乗り超えるために、何か役に立つことができればと思いました。そこで、私たち大阪府立大学留学生総会は府内に在留する留学生(研究生、訪問学者、交換学生を含め)、及び住民の皆様に協力を呼びかけ、地震災害地への義援金を募集したいと考えました。少しでも力になりたいと思いますので、皆さんのご協力お願い申し上げます。皆様から寄せられた義援金は、日赤大阪府支部を通じ災害地に送るつもりでおります。義援された方の名簿は後日公表させていただきます。
私たち留学生にとって、留学という選択を下すことは、ノウハウや知識を学びだけではなく、母国と留学先の架け橋になろうという決意もしてきたわけです。祖国を離れ、日本へ留学することにより、日本と母国の友好関係の架け橋になることを目指した皆さんにとって、架け橋という目標の下で、自分たちは何ができるかを考えた場合、困っている人に少しでも役に立つことをやるべきだと考えます。どうぞ皆さんのご協力お願い申し上げます。

募金期間は7月23日(月)から8月5日(日)までにさせていただきます、一日でも早く災害復興のために寄付したいと思いますので、皆様のご協力お願い申し上げます。

義援金箱設置場
大阪府立大学留学生課、国際交流クラブKoKoC、大阪府堺留学生会館オリオン寮、大阪産業大学留学生課、桃山学院大学留学生課をメインとして、他の場所の設置も検討します。

               大阪府立大学留学生総会 (印)
                王斐  喬虹皓 崔益源
                寧興偉
               平成19年7月23日

To all foreign students in Japan
Emergency Charity Collection for victims of
The Niigata Chuetsu Offshore Earthquake

 At 10:13 am on July 16, 2007, the area around Niigata was hit by a large scale Earthquake with a magnitude of 6.6.  Many people in Kashiwazaki City and Kariwa Village were injured or received damage to their homes.
Many roads and bridges have collapsed and there have been a lot of landslides. 1,914 houses have been destroyed (July 19) and 12,483 people can't live in their own houses. They have to live in the 112 shelters in Niigata prefecture.
More than 1,300 people were hurt and 10 people died on July 19.They will have several strong aftershocks for at least the next week. In fact, this earthquake happened only three years after The Chuetsu earthquake struck Nigata prefecture on October, 2004. While it has not completely rebuilt yet, there was another big earthquake this time and created difficult living conditions.
Those of us foreign students living in Japan are often helped by Japanese people in our studies, lives, etc...And to thank them and we would like to do something for them. We hope they can get through this hard time with our help. The Osaka Prefecture University foreign students group plans to ask for donations for them from those students who live in Osaka ( including research students, visiting professors, exchange students), and Osaka residents. We would like to do our best and would appreciate your help.
These donations will be sent to the disaster area through the Japan Red Cross Osaka Branch. And we will announce the names of those of you who donated for the disaster area later on. For us foreign students, we came to Japan not only to learn or gain experience, but we also came here to be a bridge between our own country and Japan. To help someone in trouble is what we can do first as a bridge in Japan. Here again, we appreciate your help and even if you think it is a little, it will be a big help when it is all added up. The campaign to raise funds is from Jul.23 ( mon) to Aug, 5 ( sun). We would like to help the disaster area as soon as possible. Thank you for your participation.

Place for the collection box at Osaka Prefecture University foreign students affairs office,the dining room of Osaka Prefecture University, KoKoC, Orion dormitory, Osaka Sangyo University foreign students affairs office, St. Andrew’s University foreign students affairs office, the center of Sakai new business

Proposer: Fei Wang
Coadjutant: Xingwei Ning, Honghao Qiao, Matiko Fumoto, Ikuwon Tye, Xiaoyuan Sun, Shiwei Jiang,
Xingyi Xie, Mirwan
Osaka Prefecture University foreign students association

July 23rd 2007


  教育
Date: 2007-05-02 (Wed)
 
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        KoKoCメールマガジン   Vol.23
          2007年 5月 2日  
        mailto:kdkm24160@hera.eonet.ne.jp

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 ■ KoKoCの山ほどある話
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        「教育」

 内戦中の国から来た人に、日本語ボランティアをしたことがあります。
来日後まもなくでした。

 これは「手」、これは「机」と身近な単語を指差しながら覚えてもらうことに。
母国語に対応した辞書もなく、媒介語の中国語や英語なども通じませんでした。
 そこで、まずは日本語と母国語の簡単な対訳メモを作りましょうとなりました。
それがあれば、私らがいないときでも自習でき学習に弾みがつくと考えたからです。
ローマ字は読んでもらえたので、
紙に「te」と書き、同じ行の右に母国語で手を意味する単語を書いてもらいました。

 学習者は利発そうな小学校高学年の女の子。
同国人の大人は、日本までの長く辛かった逃避行で体調を崩しておられました。
まぁ、若い人のほうがマスターするのも早いでしょうし、
この娘さんを通して皆さんにも伝わるでしょうと、彼女を中心にメモ作りを始めたのです。
チラチラと大人たちも隣の椅子から覗きこんでいました。

 手、頭、足・・と綴ってきた時、母国語の「頭」の文字を年配の人が直しました。
娘さんの書いたスペルが間違っていたらしいのです。
まぁまぁ、そんなこともあるでしょうと次に進んだのですが、
「足」も「机」も「えんぴつ」もスペルが違うと訂正がはいります。
かなり基本単語やけど? と
 ちょっとアレレと感じながら、その日の学習を進めたのですが・・・

 次の日は、数字の読み方で、
1.2.3・・・これは簡単に覚えてもらえ、
落ち着いたら学校にも通うことになるので、足す、引く、掛けるといった言葉も説明することになりました。
計算は万国共通やからと、5+12=17 などと、声に出しながら日本語の練習をしたのです。
 
 ところが・・・
2けたの繰り上がりも不得意なことに気がつきました・・・
うーん、しっかりした娘さんやけど、母国ではお勉強は苦手だったんかも?なんて思ってしまいました。
みるみる日本語を習得していく能力とのギャップが大き過ぎたのです。


 その後、母国語がわかるかたから、この子が経験した凄まじい教育の現場について聞きました。
内戦相手である政府側は、まずこの民族の言葉での教育を禁止したのだそうです。
侵略者である我々の言葉で教えよ、と。

 それでは民族のアイデンティティーが保てないと、保護者が自主的に民族学校を開いたところ、
保護者が雇った教員たちが、政府関係者によって殺され始めたというのです。
 生命にはかえられない、と教員が去って行った学校で、
子どもたちが自主学習をしていましたが、
登校中の子どもたちへの狙撃が始まりました。
親たちは子どもを家から出せなくなり、
やがて校舎も政府の手で破壊されたというのです。爆弾や戦車で・・・

 山あいに隠れるように住む家で育った彼女は、ほとんど学校に行けず、
農作業をする親に代わって幼い兄弟の面倒を見、
家事一切を任されながら暮らしてきたといいます。

 10歳そこそこやというのに、落ち着いた物腰、明るい笑顔。
一緒に歩いていたら、ボランティアの私らの荷物をさりげなく持とうとする気の配りかた。
 
 こんな子たちから教育の機会を奪うことこそが、
その民族を滅ぼす近道なんだと聞きました。
学力を奪って国を衰退させる作戦だというのです。

 学力はあるけれど、生き方の基本姿勢に問題ありの日本の子どもたちと、
平和が戻った母国へと帰って行ったあの女の子。

もう日本語は忘れたかな?

母国語での教育を取り返し、建国に力を尽くす姿が目に浮びます。

               麓 眞知子



 

 



  しつけ以前
Date: 2007-01-25 (Thu)
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        KoKoCメールマガジン   Vol.22
        2007年1月25日
        mailto:kdkm24160@hera.eonet.ne.jp

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 ■ KoKoCの山ほどある話
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         「しつけ以前」

   異文化交流にカルチャーショックはつき物ですが・・・
  心底感服した思い出があります。

   韓国料理のレシピの件で、講師を務めてくれる留学生の奥さんを訪ねた時のことです。
  ご主人の留学に伴い家族で来日していました。
  簡単な確認だけでしたので、夜8時前でしたが留学生寮におじゃますることに。
  玄関先で、と思ったからです。
  ところが、ドアの前でなんてとんでもない、どうぞお入り下さい
  となってしまって、
  小さい子どもさんが2人もいるのを知りつつ、ちょっとだけとあがり込む格好になってしまいました。
  いつもながらに厚かましい話です。

   4歳と2歳くらいの男の子が、お母さんの膝にまとわりつきながら、もの珍しげにこちらを見ていましたが、
  時計が8時を指したときです。
  お母さんが何かを2人に言いました。
  すると、2人そろってスーっと隣の部屋に行き、
  しばらくすると自分たちでパジャマに着替えて戻ってきました。
   おりこうさんやなぁ、
しつけ行き届いてるなぁ、
と感心していたら、
ナント!きちんと座って両手を揃え「おやすみなさい」と挨拶したのです。
お母さんが優しく「おやすみ」と言うと、
さっさと隣の部屋に戻り、敷いてくれていた布団に入って目を閉じました。

 うちとはえらい違いやわ、
お客さんが来たら、いつもよりはしゃいで絶対言うことなんか聞けへん・・・
どんな育てかたしてるんやろ、
と、レシピよりもそっちが気になってしかたありません。

 「韓国ではお母さんがお休みと言ったら、子どもたちはすぐに寝るのですか?」
なんて、つい突っ込んでしまいました。
すると、「はい、寝ますよ」と事も無げに言います。
「親が手伝いなさいと言ったら手伝うし、勉強しなさいと言ったら勉強します」
私たちもそうでした、
それが何か?という表情です。
エーっ!!
日本の子は、少なくともうちの子は、
  嫌や、なんで私ばっかり手伝わされるん?
  今、勉強しようと思てたとこやのに。勉強しいって言われたから、あーあ、もうする気なくなったわ。
なんて、口ごたえばっかり・・・


 来日するまでは中学校の先生をしていたという奥さん。
韓国ではご主人の両親と同居していたらしい。
子どもさんも小さいし、仕事との両立大変だったでしょうと聞くと、
「授業が終わったら、帰りにスーパーで買物をして、急いで晩ご飯を作りました」
と言います。
同居の上に炊事までやらされてたの?ってかわいそうになって、
「晩ご飯くらいお姑さんが作ってくれたらいいのにね」と相槌を打つつもりで言ったら、
「おかあさんは、一日中子どもの世話をしてくれていますから」と言います。
「ふーん、買物ぐらいしてくれてもいいのに」なんてちょっと意地悪な言い方をしたら、
ビックリした顔をして、
「いいえ、ほんとうにありがたいと思っています。
ですから、私は心をこめて料理して、一番良いところを真っ先に食べていただくのです」
  と言いながら、
両手のひらを上にして高く掲げながら、料理を捧げるポーズをとったのです。

本気でそう思てるねんな、と鳥肌立ちましたよ。

親がそうやから、今堺の留学生寮にいてるこのちいちゃい子らも、こうやねんな。
ちょっとした躾の問題やないねん!!


21世紀に入っても、
韓国のバスや電車では、座っている人が立っている人の荷物を持ってあげるのがル―ルだそうです。

 もしも、地下鉄御堂筋で、座ってる私が前に立ってる知らない人に
   「お荷物、お持ちしましょうか?」なんて声をかけたら、やっぱり不審がられるよねぇ・・・

隣の国の留学生から受けた、心地良いカルチャーショックのひとこまです。



                       麓 眞知子



 



 

  
  

  KoKoCメールマガジン Vol.21 西安にて
Date: 2007-01-17 (Wed)

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            2007年1月17日
         mailto:kdkm24160@hera.eonet.ne.jp

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    長いあいだご無沙汰しておりました。
           久しぶりの「山ほどある話」です。
        直接このページに書き込ませていただきます。
   

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 ■ KoKoCの山ほどある話
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        「シーアンにて」
 
   「西安に来るなら、連絡して!」
 と、社会人になった元留学生が嬉しいことを言ってくれていました。
  日本の大企業に就職し、西安を拠点に仕事をしていたのです。
  いつか行ってみたいな、と思っていたので、
  娘が高校時代の同級生と中国旅行でシーアンに行くと聞き、寄るよう薦めました。
  1998年の夏のことです。

  「お母さんの友達でも、私知らんし」
  「友達も一緒やから、無理」と渋っていましたが、夏休みを利用した20歳の娘たちの3人旅、
  気心知れた親日家の存在は、親にとってどんなに心強いことか。
  万が一困ったら頼ると思います、と国際電話をかけておきました。


   それがまぁ、すっかりお世話になったのです・・・
  「君たち、ほんとに日本から来たの?」と呆れられたというのですよ、
  遠慮もそっちのけで食べるわ食べるわ、
  餓鬼のようだったらしい・・・

  
   娘たちのプランでは、
  各自アルバイトで貯めた10万円ほどを軍資金に、
  まずは上海で3泊後、列車で24時間ほどかけて西安に移動し、
  そこで2泊して上海に引き返すというスケジュールでした。
  当時はまだ関空−西安の路線がなかったのです。
  ちょうどその頃、娘たちの高校時代の同級生が上海と西安の両方に中国語を学ぶため留学中でした。
  「2人ともホームシックやったから大歓迎してくれた」そうですが、行く先々、ホテル代わりにチャッカリ学生寮に泊めてもらう計画でした。
  
   広い中国で、建設ラッシュの上海に目を剥き、
  壮大なスケールの兵馬傭では中国の壮大な歴史に心を奪われたそうですが、
  なにしろ学生の貧乏旅行、おなかは一杯ではなかったようです。
  学生寮は・・・どこの国でも似たようなものですし・・・
  

   それが、元留学生の田(でん)さんの滞在先であるシーアン随一の日航ホテルについた途端、
  「承っております。どうぞこちらへ」と案内されたのが・・・
  年間契約で借り切っている滞在型の特別室で、スイートルームにピカピカのキッチンまで付いた部屋。
  日本の炊飯器にこしひかりのお米の袋、
  冷蔵庫には日本でもめったにお目にかかれない高級佃煮のセットまで・・・

   うわぁー、蛇口から透明な水が出てくるわ!
   シャワーは熱々の温水や!
  なんて、これまでの宿泊先とは全然違う環境に大はしゃぎ。

   嘘っそ、ホテルの朝食券、山ほど残ってる!
   これって、使ってもええって、言ってたよね?
   朝ご飯、洋食と和食のバイキング、どっちでも選べるんや。
   明日、両方行こうな!
   7時から10時までやから、先に和食行って、あとから洋食行こう!

   今晩のご飯に、今からこしひかり炊こう!
   一杯あるから大丈夫やって。
  3人プラス西安留学中のみっちゃんまでが大喜び。
  本当にご飯を炊いて、こしひかりをほぼを食べ尽くしたというのです。
  けっこう大きな袋だったそうですが・・・

   ホテル側では、特別室でなんやら騒動がおこっているけど、
  お得意様から丁重におもてなしするよう連絡があったそうで、ベッドを追加で搬入するやら、大変だったそうです。

   その夜、遠く離れた出張先から駆け付けてくれた田さん、
  勝手に腹ごしらえして満足してた4人に笑いながら、
  ホテルのレストランで北京ダックつきのディナーをご馳走してくれたとか。
  自分は別の部屋をとって・・・
  翌朝早く出発した田さんを見送ったあと、
  娘たちがバイキングをはしごしたのはもちろんです。

   
   お母さん、いったい堺でどのくらい田さんをお世話したん?って、
  帰国した娘がお土産を紐解きながら、真顔で聞いてきました。  

   うーん、田さんはな、
   卒業後就職して、ようやく奥さんと息子さんを堺に呼んだんよ、
   ところが、本人が西安派遣になってね、
   日本語のできへん奥さんと息子さんだけで暮すことになったんよ。
   結構しんどい時期もあってな、
   その時お母さんらが活躍したわけや。

   ふーん、そんだけ?
   みっちゃん、あの時泣いてたよ、
   ホテルの和食バイキングで魚食べながら。
   西安に来て初めてやったみたい、和食食べるの。
   田さんが、いつでも食べにおいでって食券山ほどあげてくれてたわ。
  それ以来、みっちゃんは、しょっちゅう朝ご飯食べに行ったらしい。
  日本が恋しくなったら。

  
   その後みっちゃんが日本に帰国後、
  彼女がシーアンでお世話になった曹さんが府大に留学し、
  ボランティアの私たちも自転車を持っていったりして交流しました。
   
   田さんも現在部長職に就いて、日本と中国の架け橋としてバリバリ活躍を続けています。

  異国での出会いのネットワークが、
         どんどん大きくなりますように。

  「堺にて」の留学生さんたちの思い出が、
              楽しいものでありますように!


                        麓 眞知子

 

  KoKoCメールマガジン   Vol.20
Date: 2003-12-12 (Fri)
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         KoKoCメールマガジン   Vol.20
        2003年12月11日、発行部数178部
         mailto:fumoto-5@sage.ocn.ne.jp
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 このメールマガジンは、国際交流クラブKoKoCが会員の皆様と留学生や外国人、 そして協力して下さる大勢の皆様がたに、お知らせや報告、エッセイなどを載せ 随時発行しています。 今回は、「プレゼント」です。
   お問い合わせ、参加申し込みは、
       mailto:fumoto-5@sage.ocn.ne.jp まで。
   
      
━━{ お知らせ }━━━━━━━━━━━━━━━━━━━    
○ラブ・インドネシア2003
日時:12月13日(土)午後3時〜5時
場所:神戸の甲南女子大の芦原講堂
    最寄の阪急岡本駅から1:30から2:30まで甲南女
     子大がスクールバスを出してくれます。バス停は、駅から300メートルほど離れていますが、学生さんが道案内してくれます。
  主催:関西インドネシア留学生協会
  後援:在大阪インドネシア総領事館、駐日インドネシア大使館など
  プログラム:ケチャ・ダンス
        アチェの団舞・・京都大学留学生
        カトン・バガスカラ&ヌギィNugie・・人気ポップスNugieが来るよ、と若いインドネシア人に話したら、皆ビックリされます!
        コーラスのボーカルマニス、ラグラグ会大阪
        ロビンバンド・・・FMCOCOLOのJD アキさんなど
      http://www.loveindonesia.net
  チケットは前売り2,000円、当日2,500円。
  収益は、インドネシア本国で苦学している大学生に奨学金として交付されます。
  お申込・問い合わせは、麓(072-234-3489)まで。


○平成15年度青少年国際交流フォーラム「きて、みて、アクション!」
  日時:12月13日(土) 13:00〜15:30   無料
  場所:プラネットホール
      大阪府中央区森之宮中央2−13−33
      府立青少年会館内プラネットステーション4F
      (JR環状線「森ノ宮駅」から西へ約500m、
       地下鉄中央線・長堀鶴見緑地線「森ノ宮駅」から西へ約300m
  プログラム
   ・第1部 13:00〜15:00 映画「プロミス」上映
        15:20〜16:50 海外派遣事業参加青年による活動報                告会
   ・第2部 17:00〜18:30 情報交換会(参加費1000円)
  申込み・問合せ先
   大阪府生活文化部子ども青少年課企画推進グループ
      電話:06-6941-0351内4842 06-6941-7634(直通)
      FAX:06-6944-6649
      E-mail:koseishonen@sbox.pref.osaka.jp

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 ■ KoKoCの山ほどある話
 ◆      
        「プレゼント」
 
  もしも、
 「はじめまして」と握手しながら頂いた花束が、仏壇用のだったら・・
 「ありがとう!」って、
 ニッコリ微笑みながら差し出されたのが、香典袋だったら・・・
  ギョッと固まってしまうのを必死にこらえつつ、頭の中は言うべき言葉を捜してパニック状態。
  嬉しそうに瞳を輝かせているこの外国人に、
            さぁなんと言えばいいのやろ?
 日本語教師歴20年の永井さんは、何度もこんなシーンに遭遇したそうです。
 「ある、ある、私も貰って引っくり返りそうになったわ」と、
 同じ体験を持つボランティアどうしが大笑いしていましたが、
 白と黒の水引は、先入観のない外国の人には、おしゃれなデザインに見えるのかもしれません。お供え用の花束だって、深緑のしきみと色花のコントラストが素敵と思われたのかも? 
 値段も手ごろだし・・・
  香典袋の中身は、母国の絵葉書だったり、クリスマスカードだったりしたそうですが・・・

 
  知らぬこととはいえ、やってしまった失敗のあれこれ。
 
 「シュークリームの箱一つで、何揉めてるんやろ?」
 と首を傾げたことがありました。
  初めてアラブの友人宅を訪ねた日、ご馳走をしてくれるというので手土産を持っていったのですが、中身がシュークリームとわかったとたん夫妻の顔が引きつってしまったのです・・・一旦ドアを閉めた隣の部屋から、ヒソヒソ声が聞こえてきます。待たされること数分・・・
 ご主人が改まった表情で切り出しました。
  ここは日本で、私たちは友達だし、きっとあなたは知らなかっただけだと思うからと。アラブでは、食事に招かれた客が食べ物を持参するのは、相手に対する最大の侮辱で、隣人なら絶交、部族間なら宣戦布告のサインなんだと!
 「どうせ、あなたはろくな食べ物しか用意できないでしょうから、自分のものは自分で持ってきましたよ」という意味なんですって。
 来日間もないご夫妻で、向こうもこちらの習慣を知らず、お互い目をパチクリし合った異文化交流のひとコマです。



 「日本のハンカチって、ほんと綺麗ね。お土産に買って帰りたいん だけど・・・」と思案するのは、ルーマニアのマリチェラさん。
  共同研究をするため、しばらく堺に滞在しています。
 ルーマニアには、大判の白いハンカチしかないそうで、レースやらプリント柄、刺繍入りやらの美しいハンカチに目が奪われた様子。
  でも、いえいえとんでもない、ルーマニアでハンカチを配るなんてと思い留まりました。
 ハンカチは形見分けに贈るもの、と決まっているらしいのです。
 「非常識にもほどがある!」と嘆くお母さんの顔を思い浮かべたら
クールな女性科学者も諦めるしかありません。


  もしも日本人がルーマニアで
 「ありがとう!」って、
 嬉しそうにハンカチをプレゼントしたら・・・
 受け取ったルーマニア人は、きっと大慌てするに違いありません。
 「この、無邪気なガイジンさんに、ルーマニアの習慣、どう教えたらいいんやろ?気まずい思いさせたら可愛そうやし。でも、今教えんと、同じこと繰り返してよけい恥ずかしい思いするやろし・・」って。


 ドギマギしながら言葉を捜すその顔は、
 香典袋をもらった日本人と、きっと同じ表情してるんやろね。
  

                          麓 眞知子



  KoKoCメールマガジン   Vol. 19
Date: 2003-10-18 (Sat)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
       KoKoCメールマガジン   Vol. 19
      2003年10月17日、発行部数160部
         mailto:fumoto-5@sage.ocn.ne.jp
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 このメールマガジンは、国際交流クラブKoKoCが会員の皆様と留学生や外国人、そして協力して下さる大勢の皆様がたに、お知らせや報告、エッセイなどを載せ 随時発行しています。
 今回は、「ラマダンはいつから?」です。
 KoKoCデイへのお問い合わせは、 
mailto:fumoto-5@sage.ocn.ne.jp まで。
 
      
━━{ お知らせ }━━━━━━━━━━━━━━━━━━━    
○KoKoCデイ 〜インターナショナルふれあいフェスタ〜
  10月26日(日)午前11時〜午後4時
  ハーベストの丘 『イベント広場』
    各国のお国料理と音楽を楽しみながら、大勢の外国人の皆さんと交流しませんか?雨天の場合は、ハーベストの丘『食の広場』にて規模を縮小して行ないます。外国人で参加を希望されるかた、あるいは外国人のお友達で参加されたい人をご存じのかたはご一報下さいね。 


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 ■ KoKoCの山ほどある話
 ◆      
      「ラマダンはいつから?」
 
  いったい誰に聞いたら、はっきりわかるん?!
 年に一度の大事な日やのに・・・・
 インターネットでも調べたし、留学生にも聞いてみた。
 でも、いまいち確信が持たれへん。
 とうとうモスクにまで電話して・・・
 いったい今年のラマダンは、いつから始まるん?

  ラマダンって、イスラム教徒の断食月。
 皆さん、昼間だけですがその日から30日間断食します。
 飲み物も一切ダメで、厳密には歌舞音曲のたぐいも禁止だとか。
 ですから、国際交流のイベントでは、ラマダンを外すのが原則なん
です。
 そのためにも、ラマダン開始日が肝心なんですが・・・
 
  私らが『KoKoCデイ』の日程を決めたのは、今年初め。
 その時分には、「ラマダン?秋ごろと思うけど、まだ先のことなん
 で・・・」
 と、誰に聞いてもあいまいな返事。
 とうとう神戸モスクで10月27日からと聞き出し、前日の26日にも別
段イスラムの行事がないのを確認してKoKoCデイを10月26日と決め
 たんです。
  10月5日は、地元の祭り
    12、13日は会場がダメ
    19日は、堺祭り

  11月2、3日は、学園祭   ということで・・・

 それが、今ごろになって「ラマダン、ほんとに27日から?」って聞
 かれたんですよ、イスラムの人に。
 一瞬、喉が引っ付いて、口がパクパク。
 まさか、でも万が一・・・
  で、今度は名古屋のモスクに掛けたら、
 「10月の25日ごろからかなぁ?」と、のんびりした声なんです!
 「あの、イベントするんで確認したいんですけど!」と詰め寄った
 ら、
 「それ、23日とかにはできないの?まだ日もあるし。
  23日だったら、僕も行けるよ」って・・・
 あのね、もうチラシも配ったし、準備も進んでるんです!
 あと10日ほどしかない。
 もしそうなら、こっちのミスなんだけど、おっとりと構えるイスラ ムの人たちに、つい八つ当たりしたくなる気分で・・・

 「大丈夫、皆食べてても、わたし我慢するから」って、インドネシ
 アの留学生は慰めてくれます。
  とは言ってもねぇ・・・
 「いや、今年のラマダンは11月5日からだから、絶対大丈夫」と胸を
 叩いてくれたのは、イラン人の学生。
 「えーっ、そんなに遅いはずないよ」
  と、つい声を荒げたら、驚いて携帯電話で友達に聞いてくれまし
 た。
 「ほんとに11月5日って言ってるよ」
 「どこの国のこよみで?」
 「そりゃ、イランの・・・」
 「・・・」
 
  ややこしくなるには、確かに理由があります。
  1番目の理由は、こよみの違い。
 イスラムは太陰暦で、1年は354日か355日。
 日本のように西暦を使う国で暮らすイスラム教徒は、まずはこよみ
 を太陽暦に換算する作業から始めるんだとか。
 しかも、今年が2003年というのは、西暦の世界。
 イスラムの元年は、西暦622年7月16日前日日没なので、今年は1424
 年。
 1424年の元旦は、西暦2003年3月5日だったので、イスラムのこよみ
 ヒジュラ暦でラマダン開始の9月1日は、西暦で言うと・・・
 と、結構面倒な計算がいるわけです。
 パッと聞かれても、サッと答えられないわけです。
  2番目の理由は、ラマダン入りが、各国の天候次第ということ。
 ラマダンは、その国のイスラムの最高指導者が、肉眼で新月を確認
 して宣言するらしい。
 もしも、こよみの上でラマダン入りの日、その国が雨だったら、晴
 れるまで延期なわけで・・・イランではとっくに断食してるのに、
 雨続きのインドネシアではまだ新月が確認できず・・・なんてこと
 が毎年世界中で起きているらしいのです。
 カリカリしてもお天気次第やから、とその時が来るのをゆっくり待
 つのが正しいイスラム教徒なんかもしれません。
  3番目は、イスラム本来の日付が、西暦の日付の前日日没に始まる
 こと。
 27日といっても、本当は26日の日没からなので、こよみによっては
 26日と書いてあるのもあるらしい。それなら、26日はラマダンでア
 ウトと言われても、イベントとしてはセーフなわけです。
 
  そして、
 とうとうこれで決定!
 東京モスクのフセイン師が、「今年の日本のラマダン入りは、西暦
 10月27日」と明言してくれました。つまりは26日の日没からで、飲
 食の禁止が始まるのは、27日の日の出からということです。

  お陰様で、聞き回るうちに、すっかりKoKoCデイのPRもできまし
 た。
 イラン、インドネシアの学生さんたちだけでなく、エジプトやマレ
 ーシア、 パキスタン、バングラデシュなどから来た大勢の人たち
 にも、
 「ハラールのお肉も用意したよ」と伝えられました。
 ハラールって?
 コーランを読み聞かせながら処理した、イスラムのお肉のことで
 す。

  多文化共生は、ヒンズーもありの、ユダヤ教もありの、無神論も
 ありのなかなかリッチな毎日です。

 KoKoCデイ、こういうわけで10月26日に予定通り盛大に開催いたしま
 す。
 ネパールやパキスタンのチキンカレー
 タイのトムヤンクン
 南米の焼き肉アサード
 スペインのパエジャ
 インドのタンドリーチキン
 中国の餃子、茶蛋
 カザフスタンのヨーグルトパン
 アゼルバイジャンのスパイシーな黒パン
 初にお目見え:ミャンマーのサイカラマジュース
 日本のおでん
  それに、
 台湾の真珠茶、チャイ、ジャスミン茶、韓国茶などなど
 本場の美味しいお料理が一杯ですよ。
 華やかな舞台を、20カ国もの国から来た留学生さんたちと、どうぞ
 ご一緒にお楽しみ下さいね。

  ・・・・・・・・・・・・
  たった今、「10月12日のイベントで、某国外交筋が今年のラマダ
 ンは26日からと言っているのを聞いた」との連絡あり。だからKoKoC
 デイには参加できないと・・・
 慌ててその領事館に電話し情報を伝えたら、
 なんとあっさり「あぁ、そうなんですかぁ?」と・・・
 今後は、27日からと答える旨、約束してくれました。

  ムキになるのは、まだまだ国際交流の修行が足りへん証拠
 か・・・

  でも、もうすっかり情報通!
 今年のラマダンの断食開始は、
 神戸時刻で2003年10月27日(月)午前4時41分から!
 東京は、それよりマイナス18分、
 名古屋では、マイナス6分、
 京都・奈良はマイナス2分、
 大阪・和歌山はマイナス1分、
 岡山は、プラス5分、
 鹿児島では、プラス26分です。
    
  これって、日本各地の日の出時刻。
 ほんまに天文台のデータ、使ってるんやねぇ。
 きっちりと厳格に、そしてゆったりと・・・

                  麓 眞知子

----[ 編集後記 ]--------------------------------
 いかがでしたか?こんな話、KoKoCには、まだまだ山ほどありますよね。 わすれないうちに書きとめて、そのうち本にして出版したいなどと、いつもながら呑気なことを考えております。
ですので、本書の無断転用はできません。当メールマガジンの配布受け取りも「いらん」と言えますので、どうぞ、いつでもご遠慮なく。


  KoKoCメールマガジン   Vol.18
Date: 2003-04-17 (Thu)
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        KoKoCメールマガジン   Vol.18
       2003年4月13日、発行部数150部
        mailto:fumoto-5@sage.ocn.ne.jp
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
  このメールマガジンは、国際交流クラブKoKoCが会員の皆様と
 留学生や外国人、そして協力して下さる大勢の皆様がたに、お知
 らせや報告、エッセイなどを載せ随時発行しています。
  今回は、「Good Lack ! 」です。
各行事へ等へのお問い合わせ、お申し込みは、
 mailto:fumoto-5@sage.ocn,ne.jp のKoKoC事務局まで。
   ホームページは、http://www.kokocjp.com でご覧いただけます。
      
━━{ お知らせ }━━━━━━━━━━━━━━━━━━━    

  ○ホームページが新しくなりました!
   ぜひ、ご覧下さい。 http://www.kokocjp.com
ご感想など何でも、どうぞBBSにお書き下さいね。

  ○ボランティアのための英会話クラス、受講生募集のお知らせ。
   新年度に向け、各クラス、若干名を募集します。    
   ・英会話入門クラス
     時  間 : 毎週火曜日 午後1時10分〜2時40分
     講  師 : バーキットさん、エスミーラさん
     授講料  : 1ターム(1回90分で6週) 6000円
     定  員 : 8名

   ・初級クラス
     時  間 : 毎週火曜日 午前 10時〜11時30分 
                  午前 11時30分〜午後1時
            毎週木曜日 午前 10時〜11時30分
                  午前 11時30分〜午後1時
     講  師 : ネイティブ講師
     授講料  : 1ターム(1回90分で6週) 6500円
     定  員 : 6名
          (ボランティアのための英会話  川村)         
  
   
   ○英語で話そう
     4月17日(木)10:00〜12:00
     東百舌鳥公民館にて、マレーシアの女性ヤオさんを迎えて。
     会員900円、一般1000円。河野さん293-9268)まで。
   
   ○KoKoCミーティング
      4月20日(日)午後1時から東百舌鳥公民館にて。
     新旧連絡委員、運営実行委員の紹介と
               各部門の決算報告・予算案
     年間行事計画
     英会話部門について     
     KoKocデイについてなど。
      新旧連絡委員、運営実行委員だけでなく、どなたでもご参加
    できます。

   ○哲学講座 
     4月23日(水)10:00〜12:00,東百舌鳥公民館にて。
    アメリカ人のローレンスさんが英語にて。
    参加費等、詳しくは麓(234-3489)まで。

   ○堺能楽会館より 4月の市民講座案内
       4月26日(土)午後2時開演  
       年中春です・・・諸口 あきら 音楽会
     『海闊天空』の人、軽妙洒脱にして 『金酒錦煙』
     切れ味鋭く 『口八丁 手八丁』
      諸口 あきら 氏 がギターをかかげて再び能舞台に立ちます
      ゲスト出演  高橋 キヨシ 氏
        堺能楽会館(堺市大浜北町)入場料 2000円  
        問合せTEL/FAX 072-235-0305(大澤 徳平)
       otokuhei@jasumine.ocn.ne.jp ホームページ www.noh-gakudo.jp
   
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 ■ KoKoCの山ほどある話
 ◆              
      「Good Lack !」 

 ん?スペル、間違ったな?
  なんてお気付きの皆様、いえいえ、Lack;欠乏でいいんです。
  「なくて、よかったね」というタイトルです。
  人も場所も資金もなくて、支援の方法すらわからず途方に暮れてた日々。
   あったのは、近所で増え始めた大勢の留学生と、
  「なんとかせなアカンわ!」という思いだけ。
  KoKoC11年の歩みは、なかなかドラマチックでもありました。
   

  「年末年始、寂しい思いをする留学生はいませんか?」
 と、近所の大学の学生課を訪ねたのが具体的な第一歩となりました。
  1992年の暮れです。
 留学生との交流が話題になっていた頃でした。
 日本人が急に家族団欒を始めるこの時期、大学も図書館も閉まる中、
 取り残される留学生がいると、新聞で報じられていました。
  ―ちょっと狭いけど、うちでよかったら遊びに来てもらおうかなー
 なんて思いついたんです。
 大掃除もおせち料理も、メチャ苦手なんですけど・・・
  ところが、
 「ありがたいことに、交流の申し出はいっぱいあります」とのお返事。
 大和川以南では、ここは飛び抜けて留学生の多い大学。
 地域の関心も、高いのかもしれません。
  ―それなら、なによりやわー
 と、安心して帰ろうとした時、担当の職員さんが
 「本当に困っているのは、アルバイトの情報なんです」と、切り出したのです。
 苦学している留学生に、支援の手はありませんかと。
  ―えらい厳しい現実やわ。交流どころやないねんなー
 すごすごと家路につきながら、なんかできへんかな?と思案を始めました。
  で、この辺が唐突なんですが、
 セミナーの講師に招いて文化交流し、参加費を学費の一部にあててもらお
 う!
 なんて、すぐに行動に移したんです。
 「Good Lack」のスタートでした。
  会場は?
 大学は、部外者の企画やから急には使わせてもらえません。
 無料で使える公民館のオープンは、まだ1年先。
 少子化で空いてる学校の教室も、管理上問題があると断られ・・・
  ―しょうがないわ、個人宅でやろ!―
 2月1日に公報に案内が載り、17日に第1回めを開催しました。
 「参加費は一人1000円な」と決め、講師の留学生には1回2時間で8000円。
 出たとこ勝負でしたが、それがまた楽しくて・・・
  インドネシアのハキムさんからは、イスラムの文化を学びました。
 エジプトのハニさんは、中東の歴史を紐解き、
 メキシコのアナロサさんは、ラテン的な生き方を語ってくれました。
 独立戦争の苦しみを語ったバングラデシュのザーマンさん、
 アメリカの一般市民の感覚を話したブレッグさん・・・
  やがて『講師代で留学生支援を』のコンセプトから料理の会も生まれ、
 念願の日本語教室も誕生し、野外イベント、コンサート・・・
 と、実り多い月日が、あっと言うまに過ぎたわけです。
80カ国もの思い出と一緒に!
 対象を、一般外国人にまで広げる余裕もできましたので。
  資金は?
 もちろんですけど、なかったわぁ・・・
 いっとき、累積赤字が20万円まで膨らんで・・・
  運良く府の特別企画に採用されたり、市の主催事業の委託を受けたりで
 しのぎ、その後、企業、大学等の理解を得て今日に至りました。
 「ここまでの国際交流は、他市なら行政の役割」と、どこへ行っても言われ
 ましたが、今となってはそれも「Good Lack」な追い風だったかも?
 見てられんわ、と結構多方面からの協力、仰げましたから。
 今では200名近い数の日本人と外国人が集う団体に!  
 2001年には、「留学生受入れ制度100周年記念留学生交流功労者」として、
 文部科学省から表彰を受けたんですよ。
 100年に1回の賞を、全国71団体の一つとして、法人等に囲まれながら頂い
 たって、ちょっとすごいでしょう!
  資金も「ボランティアのための英会話部門」で得るなど、自助力の成果を挙
 げつつあります。
 より強固な運営基盤、作ろうよ、という声も出始めました。
 いつまでも、「試行錯誤!」なんて威張ってたらアカン、というわけです。
  「いや、この柔軟性こそ、21世紀を切り開く鍵や」
  「日本人らしからぬって、つまりグローバルスタンダードってことやろ?」
 なんて気持ちもあるんですが・・・  
  一番の成果は、一緒に苦労した仲間との出会いかな。
 堺に住む人、市外の人、府外、国外、国籍もバラバラだけど、意思さえあれ
 ば自分たちで作り出せることを、共に実践した友人たち。
  11年たって、療養や親の介護に追われ始めたボランティアのもとに、
 かつての苦学生から嬉しい便りが、世界中から届きます。
 「今度は僕らがボランティア始めたよ」と。
 
 そろそろ、Good Luck!; 幸運! って叫んでもいいかなぁ。
  
                                    麓
眞知子 
 
----[ 編集後記 ]--------------------------------
 いかがでしたか?こんな話、KoKoCには、まだまだ山ほどありますよね。
わすれないうちに書きとめて、そのうち本にして出版したいなどと、いつもな がら
呑気なことを考えております。
ですので、本書の無断転用はできません。当メールマガジンの配布受け取りも 「い
らん」と言えますので、どうぞ、いつでもご遠慮なく。

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